キッス「ブルース・スプリングスティーンのことは訴えない」
ジーン・シモンズは、ブルース・スプリングスティーンの曲「Outlaw Pete」(2009年)とキッスの代表作の1つ「I Was Made For Lovin’ You」(1979年)には類似点があると感じているが、スプリングスティーンを著作権侵害で訴えようとは考えなかったそうだ。
その理由はいたってシンプル──シモンズは英国の新聞『The Guardian』のインタビューでこう語った。「キッスは(盗作で)多くの人たちを訴え勝ってきた。でも、俺らが訴えない人々もいる。俺らは“Outlaw Pete”でブルース・スプリングスティーンを訴えなかった。俺らが誰を訴え、誰を訴えないか、どうやって決めるかって? 俺らはスプリングスティーンが好きだ。(だから)訴えない」
バンド・メイトのポール・スタンレーは2016年、2曲が似ていることについて「“Outlaw Pete”には一部、“I Was Made For Lovin’ You”みたいなところがある。俺は、彼(スプリングスティーン)があの曲をじっくり聴いていたとは思えない。でも、あれはみんなの音楽に入り込むようになったんだろう。全ての人の創作性に一々いちゃもんをつけるわけにはいかない」とラジオ局のインタビューで話していた。
「Outlaw Pete」は2009年に発表されたスプリングスティーンの16枚目のスタジオ・アルバム『Working On A Dream』に収録。スプリングスティーンは2014年、同名タイトルの本も出版している。