キッスのポール・スタンレー「新作の制作、だんだんその気になってきた」
キッスは2012年の『Monster』以来アルバムを発表しておらず、メンバーからは一時、アルバムの制作に「興味はない」「必要性を感じない」などの発言もあったが、ポール・スタンレーはいま、関心を持ち始めてきたそうだ。
『Monster』は、全米で3位をマークしたものの、初週セールスは5万6,000枚と前作『Sonic Boom』(2009年)の半分近くまで落ち込み、ジーン・シモンズは「(アルバムを作る)モチベーションなんてそれほどない。ダウンロードやファイルシェアリングなんかのせいでな…。みんな、金を払いたくないって自分を納得させるようになった」「キッスの新作をやるかどうか、俺は、上手く行くファイナンシャル・モデルがない限り、個人的には興味がない」と話していた。
2年ほど前には同じく「いまはニュー・アルバムを作る必要性を感じない」とコメントしていたポール・スタンレーだが、いまはやや心変わりしたようだ。『Loudwire Podcast』のインタビューでこう話した。「もし、俺らがアルバムを作るとしたら、それは俺らがアルバムを作りたいからだ。セールスは関係ない。いまのご時世、アルバムはかつてのようには売れない。だから、作るとしたら、創造力がほとばしっているか、自分の中のなにかを満足させるためかだ。単に売りたいからやるっていうのでは、動機が不純だ。だから、俺らがアルバムを作るとしたら、それが正しいと感じたときだけになる。時間が経ち、俺はアルバムを作るってアイディアにだんだん魅かれている」
「俺としては、“Monsterの子供”“Sonic Boomの子供”みたいなものはなしだってことだけは確実にする必要がある。別の方向へ進まない限り……、『The Elder』の道をたどるわけではないが…、自分らのためにやって、それをみんなが気に入ってくれたら、素晴らしいと思うよ。だが、現時点でアルバムを作るとしたら、自分が好奇心をそそられるものに限る。ああ、前より乗り気だ」
キッスは1974年からこれまでに12枚のスタジオ・アルバムをリリース。プラチナ・アルバムは続出したものの、意外なことにまだ全米1位は獲得していない。